詩とお話でひとやすみ
時折聞こえてくる声。これでも「励まし」って言うんでしょうか?
どっちかって言うと、前向きなんです。
辛い時もありますよね。
腹が立つ時もあります。
「人達」のお話。
ある区切り目にきたようです。
応援したりもするんです。
ある日の出来事。
応援したりもするんです。
応援したりもするんです。
こんな気持ち。
おねえちゃんと7人の子供達
ウキウキワクワク
「あれ〜?ウキウキワクワクしてないね。」
おねえちゃんが私を見て言いました。
「あれ〜?ウキウキワクワクしてないねぇ。」
不思議そうに首を傾げ、同じ言葉を繰り返しています。
「あれ〜?ウキウキワクワクしてないね〜。」
前より大きな声で繰り返しながら、指で私を突付き始めました。生きているのか確認でもする様に...

私はというと、おねえちゃんに指で突付かれながら、どう返答をすれば良いのか迷っていました。確かに「ウキウキワクワク」してはいませんでしたが、そう落ち込んでいるわけでもありません。大体、どういうのが「ウキウキワクワク」なのか...「楽しみ」な時はあっても、あれはウキウキワクワクに相当するだろうか...大体、前回ウキウキワクワクしたのはいつなのか...一体、ウキウキワクワクってのはどういう感じなのだろうか...

そんなことを考えている私を、おねえちゃんは、相変わらず指で突付きながら、「ウキウキ〜、ワクワク〜」と呟いています。まるで私の体から呼び出そうとでもする様に...
そこで私は、おねえちゃんに訊いてみることにしました。

「ねぇ、ウキウキワクワクってどんな感じ?」
すると、おねえちゃんは驚いた様に目を丸くして、言いました。
「ウキウキワクワク、知らないの〜!」
「こりゃあ大変だ」とでも言いたげな顔で私を見つめています。そして、今度は大きな声で、他の子供達(妖精ですけど)に向かって、
「ウキウキワクワク知らないんだって〜。」
と伝えました。
それを聞いた他の7人はというと、急いで私の方に走ってくると、やはり驚いた様に口々に、「え〜、知らないの?」とか「なんで〜?」とか訊いています。
まさか、そこまで大変な事だとは思っていなかった私は、困ってしまいました。
すると、今度はおねえちゃんが私に向かって、
「ねぇ。良いこと言って。」
と一言。私は何のことか分からず、聞き返しました。
「良いことって?」
すると、おねえちゃんが、
「ウキウキワクワク、見せてあげるから、嬉しくなること言って。」
と言いました。
なんとなく言いたいことは分かったんで、私はそのまま思い付きで、7人に向かって、
「明日、ピクニック行こうか?」
すると、ピクニックの好きな妖精達は、大騒ぎです。歓声を上げたかと思うと、目を輝かせ、どんなピクニックになるのか楽しみでたまらないといった感じで、それぞれ手を叩いたり、計画を立て始めたり、質問をしたり...元々羽のあるカイルはもちろん、他の6人も今にも飛び始めそうな雰囲気です。
その様子を指差して、おねえちゃんは一言、
「ウキウキワクワク。」

それを見た私は、
「なるほど...」
としか言えませんでした。以前、こんな風に何かを楽しみにしたのはいつだろう...そんな事を考えながら、ふと気付きました。大人になるにつれて、抑えるようになった感情。期待が外れても、あんまりダメージを食らわない様に...なるべくがっかりしないように...そんな思いから、良い事に対しても、悪い事も対しても、出来るだけ感情の起伏を少なくする癖が付いていた様です。それはそれで、世間で生きていくには必要な能力だと思いますけど、たまには、子供の様に目を輝かせて素直に期待するのも良いんじゃないかな...ふと、妖精達を見ながら、そう思いました。

ちなみに、私は、次の日、8人を連れてピクニックに行きました。あれだけ「ウキウキワクワク」させたのに、連れて行かないわけにはいかないと思いまして...

ふつうの生活の中で
おねえちゃんと7人のこどもたち
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