詩とお話でひとやすみ
時折聞こえてくる声。これでも「励まし」って言うんでしょうか?
どっちかって言うと、前向きなんです。
辛い時もありますよね。
腹が立つ時もあります。
「人達」のお話。
ある区切り目にきたようです。
応援したりもするんです。
ある日の出来事。
応援したりもするんです。
応援したりもするんです。
こんな気持ち。
おねえちゃんと7人の子供達
妖精の女の子は、私と一緒に暮らし始めました。
その子の事を、私は、「おねえちゃん」と呼んでいます。見かけも態度もやることも、どう見ても小さい子なんですけど、名前を聞いたら、「おねえちゃん」だと言うもんですから。まぁ、妖精は長生きだそうですし、年齢自体は、やっぱり私よりおねえちゃんなんでしょうね。年を聞くと、指を3本立てて、「にっ」って言うんですけど...2歳じゃないんだそうです。ただの「に」...もう細かいことは、考えないようにしました。

で、そのおねえちゃんと暮らし始めて以来、たくさんの妖精と逢うことが出来ました。お陰で今では、おねえちゃん以外にもあと7人、子供の妖精が一緒に暮らしています。十人十色とはよく言ったもんで、8人とも個性的で、見ているだけで笑いの絶えない生活が続いています。

でも、いくら妖精との生活が楽しくても、私も普通の生活をして食べていかないといけませんから、そりゃあ、嫌な事だってあります。落ち込んだり、悲しくなったり、寂しくなったり...でも、そういう沈んだ気持ちって、妖精達には理解出来ないようです。なんでそんな感情をわざわざ持って歩くのか...それが腑に落ちないようで、あの手この手で私の沈んだ気持ちを追っ払おうとしてくれます。

「たまちゃんキ〜ック!」 そう言って飛び蹴りをしてくるのは、10センチ位の小さな女の子です。ある時はパンチだったり、体当たりだったり...沈んだ気持ちへの攻撃のようです。それでも私が沈んでいると、「たまちゃん、お出掛け」と言って出て行ってしまうので、私は慌てて明るくなろうとしてしまいます。

私が寂しい思いをしていると、腕に抱きついて「一緒にいていい?」と不安そうに尋ねるのは、寂しがり屋の「ぼく」。そんな風に言われると、可哀相で、私を突き放した奴らの事なんか構っていられません。「ぼくが一緒にいてくれてるのに、寂しいわけないね」って思えます。

私が沈んでいると、眉間に皺を寄せて「キューピーちゃん!」と言いながら私の腹巻の中から登場するのは、「キューピーちゃん」という名前のあかちゃんの妖精。まぁ、腹巻って言うよりは、カンガルーのポケットと思ってもらえるとありがたいんですけど...そこにキューピーちゃんを入れて運んでいます。で、どうも私が落ち込むと、腹巻の居心地が悪いようで、「居心地が悪いから機嫌を直せ」と抗議をしに出て来ます。ちなみに、キューピーちゃんは、「キューピーちゃん」としか言えないようです。言いたいことはなんとなく分かるんで、別に良いんですけどね。

「じんべえ」って名前の男の子の妖精は、2メートルを超える大きな体で、私を慰める様に抱きしめてくれます。とても優しい空気を持っていて、その子に抱きしめられると、「あぁ、心配掛けちゃいけないなぁ」って思います。

「カイル」は背中に鳥の羽の生えた男の子。私が落ち込んでいると、どこかからお土産を持って帰ってくれます。私を慰める様に。その気持ちが嬉しくて、「落ち込んでちゃいけないなぁ」って思って、元気になろうとがんばってしまいます。

「ケイン」は、両耳に届きそうなくらい大きな口をして、カエルの様にピョンピョン飛び跳ねる男の子の妖精です。私が落ち込んでいると、いきなり私の肩に飛び乗って、大きな口を開けて「カプッ」っと、私の頭を丸ごと口の中に入れます。何の意味なのか、さっぱり分からないんですけど、ただそれが可笑しくて、ついいつも笑い出してしまいます。

ふと気が付くと、遠くでせっせと内職をしているのは、「かなえ」って名前の男の子の妖精です。物静かで遠慮深い子で、困っている私を助けようと、いつも精一杯です。それがとてもいじらしくて、「何もしなくても、一緒にいてくれるだけで私は嬉しいのよ」って伝えたくて、一生懸命楽しくなろうとします。

そして、おねえちゃんはというと、いつも単刀直入です。
相変わらずどこからともなく突然私の目の前に現れて、まず顔を私に近付けます。もうちょっとで近付き過ぎて焦点が合わなくなりそうなくらい近くまで来ると、自分の口を大きく横に広げ、「真似をしろ」といった風に大きな声で言います。

「に〜!」

まぁ、ようは、笑顔を作れってことらしいんですけど...そういう気分じゃない時は、そういう気分じゃないんですよね。で、私が一緒に「に〜」って言わないと、私の口を両手で無理やり横に引っ張り、私が観念して真似をするまで繰り返します。

「に〜!!!」

これが不思議なことに、気持ちが滅入っている時も、なんとなく無理矢理これをやりはじめると、その内なんだか可笑しくなって、ちょっとだけ沈み具合が減ってくるんです。私が単純なだけかも知れませんけど。

まぁ、とにかく色々やり方はあるようで、いつどの時にどれが効果的なのかは、その時次第なんでしょうけど...ようは沈んでる時は、無理矢理でも気分を持ち上げようとすると、なんとかなるって事なんでしょうね。

ふつうの生活の中で
おねえちゃんと7人のこどもたち
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