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扉をくぐりながら
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「どの道ここへ辿り着く
結果になっていたのです。」
その門番は言いました。
「だから振り返るのはもう止めて
次へ進めば良いのです。」
優しく肩に手を置いた。
「次までの道はあなたの好きな
所をどこでも通って良いから。」
子供を説得でもする様に
笑顔で私を見つめていた。
そうして大きく手を振り上げると
遠くの方へ手を振っていた。
誰かに合図でもする様に...
そこがどこなのか今の私には
皆目検討もつかないけれど
別に遅れなどとってはいない
そんな気がしてきたと気付いて
なんだか心が軽くなった |
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